今日は少し雨が降るのかと思ったら降らず、東京地方の降雨なし記録は伸びつつあるようです。もう普通に梅雨の時期に入っているので雨が降ってもたいして腹は立ちませんので降ってもらってかまいません。てかシーバス釣りのことだけで言ってもひと雨欲しいところです。
江東区の運河のほとりに住み始めて3年が経ちましたが、毎日運河を眺めていると面白いもんです。今の時期だと水面をゆらゆらとエイが泳いでいますし、ボラなど結構飛び跳ねてます。まぁ眺めているばかりか、釣り竿持って出かけてシーバス釣りをして遊んでいるのですが、年々東京湾の水質に対する興味が強くなって来ています。
※写真は自宅から撮ったものではない…。豊洲界隈の海のイメージとして拝借。ま、チト古かったか!?あそこもここもまだ建設中ぢゃ。
元々釣りが好きだ海遊びが好きだということで、子供の頃から東京、大阪、名古屋と渡り歩いていたこともあり、それぞれの都会近郊の海で釣りをして来たのですが、あの濁った感じがチト残念という思いがあったわけです。それでもここ数年、東京湾の海水やそこに注ぐ各河川の水質状況はかなり良くなっていまして、時折ニュースにもなっているアユの遡上率もずいぶん高くなりました。
例えばこんな感じ。アユの遡上率の変化。
多摩川の遡上アユが1千匹を突破!より拝借。
昭和58から平成24年までの推移ですが、平成23年に何があったんだ!? まぁ驚くほどの増加ですが水質との関係はどうなんだろか。
『東京湾水質一斉調査』というのが行われていまして、平成23年度の調査報告がpdfで公開されてます。
東京湾の溶存酸素量の分布
いきなり溶存酸素だのDOだの出してしまいましたが、ひとつの水質を計る基準。
DO…DOとは、水中に溶けている酸素(O2)量のことをいいます。
後々出て来るかもしれないCODというのは、化学的酸素要求量のことで、水中の有機物等を酸化剤で酸化するときに消費される酸化剤の量を酸素の量に換算したものです。
有機物の流入が多いと溶存酸素量は低くなります。水中に有機物が多いとプランクトンなんかが大量に発生して、例えば赤潮になったりしますが、その原因になる有機物のひとつとして、各家庭などから流出される米のとぎ汁があります。これ知ったときはびっくりしました。米のとぎ汁なんて別に自然のものを自然に返すくらいのことで何の影響もないと思っていたのでした。もっとも下水処理場を通っているはずなので、垂れ流しているわけではないのですが、東京の面積は変わらないけど上へ上へと伸びて東京湾岸域の高層化は留まるところを知らないといった勢いです。だけど下水処理場がそれに伴って増えているとは聞かないので、大雨なんか降った日にゃ処理しきれず海へと流しちゃってたりするんではないかなと。以前、洗剤に無リンを謳った時期がありましたが、リンの量も多いと海が高富栄養状態になってよろしくないわけです。
僕もこういったデータを出しているサイトにアクセスしはじめて間もないので、まだまだよくわかっていない部分多いのですが、専門家の難しいデータのことは追々理解出来るようになればと思っています。先にリンクした調査報告など読んでみるとその年の気候にもよるけど、水質としては良くなって行っているようです。
東京湾で釣りをしていて、たまに話かけられるのですが、こんなところでサカナ釣れるんですか?というのが結構ある。たぶんコイツ大丈夫か!?くらいのことを思われているんだろなぁ(笑)いやぁ〜4,50cmのシーバス(スズキ)釣れるんですよ〜と答えると驚かれるのだ。驚くのは年配の方に多い。そりゃそうかもなと思うのは僕が小学生のころの印象でも、東京湾は公害で汚れた海という印象あるので、さらに年配の人の印象としては東京湾=汚い=サカナなんていない、なのだろう。
今の時期の東京湾は水温も高くなり、元々栄養が豊富なので潮の色がアカっぽくなります。赤潮に近い状態ですね。こんな状態の日に雨が降ってくれると水温も下がり、プランクトンの活動も低くなってアカっぽさがなくなり透明度が増します。よくこの時期の赤潮に近い状態を見て、やはり東京湾は公害で汚れていると思われがちなのですが、1970年代のような公害の海とは違っております。まぁ、気温も水温も上昇するとすぐ赤潮っぽくなるところは、確かに水質に問題有りなんでしょうが、冬場の気温も水温も低い状態での東京湾奥の各運河を覗き込んだら、夏場のあのチョコレート溶かしたような色だったのが信じられないくらいの透明度です。干潮で水位低かったら底まで見えたりします。
人間、水の透明度が高いときれいだと思うし、濁ってたら汚い、有毒!?くらいに思ってしまうもんです。こういう話も深くて広いのでこのブログ1本では書ききれることでもなく、まだまだ不勉強でありますので書きながら勉強させていただきます。
今日から大潮ですからね。この土日は潮干狩りでも行かれてはどうでしょうか。以前、潮の満ち引きの仕組みをこの際まとめてみたというのも書いたことあった。ご参考までに。