この土日ですっかり涼しくなりました。予報では今日はまた暑くなるということらしいけど朝6:30はまだひんやりしております。
デザインする道具がパソコンになって、自分の作業としてはもう版下制作の時代には戻れないくらいになったけど、他人との連携で戸惑いがあったなどの話で前回終了しました。なんでも急に右から左へ一瞬にして変わるのは難しく、それを使っているうちに段々と周りの状況に合わせながら方法が確立されていくものなのかもしれません。
データ入稿が可能になったのだけど、初期のころはまだ版下がいらなくなっただけの状態というのが現実だったかなぁ。
ある場合は印画紙出力して版下用意して、指定紙を見ながら製版の人が別途入稿したポジから写真分解して…という段取りだったり、データ中の画像は全てアタリで版下出力はなかったけど、個々の画像はポジや原画から製版お願いしてたかと。
ソニーミュージックコミュニケーションズ(SMC)からプレステのゲームソフトパッケージ(スリーブ)のお仕事いただいたとき、レイアウト中で使用する画像は軽いものをはめ込んでおいて、製版段階で実データに差し替えられるシステムを利用していました。確かにこれだとレイアウト中のマックの動作は軽かったですね。フォトショップにサイテックスCTというプラグインだったかな!?当時のデータ、どんなだったか見てみようと思ったらMOでバックアップだったからもはやMOドライブが手元にない今、見ることかなわず…。
とまぁ、完全データ入稿がまだ一部の印刷で可能だったときを経て、やがてCTP印刷へと移行し始めたわけです。かつての版下入稿のプロセスとCTPのプロセスを比較してみると、だいたいこんな感じ。
CTPってComputer To Plateの略ということで、パソコンで作った印刷データから直接刷版に焼き付けます。というプロセスを意味してます。Computer To Printは違うのかなと思ったりしますが、刷版は必要だからPlateなんだと思っております。
製版フィルムがいらなくなった。ということなんですね。普通のカラー印刷はCMYKの4つの版(インク)で刷るため1枚の印刷物に4枚のフィルムが必要でした。ページものでページ数が多ければ多いほどそのフィルム数は増えるわけです。
だから写真のサシカエや色を変えるなどの修正が入ると、また4枚フィルムを出しなおさないといけないわけで、そうした修正が加われば加わるほど修正費もかさんでいきます。
だから文字修正がかなり入ることが予想される場合、文字の下地には色など入れないで白地のままにしておいて欲しいと言われることがありました。それは文字が黒(スミ・K)の場合、修正が文字だけなら黒版、とはあまり言わないか、K版だけ修正すればよいからでした。アナログの時代はそんな感じで写真の部分のその1点だけ別のものにセロテープで貼ってサシカエみたいなこともあったのですが、今ではDDCP校正して責了となったら本機刷用刷版出せばいいという方法もあるので、製版代というのが掛からなくなったし、その分早くなった。デジタルだから実現できたわけで、経費削減とか地球環境負荷軽減などのメリットが謳われています。
4色プロセス印刷の基本4版をCMYKとDTP化してからことさら言うようになりましたが、お師匠さん世代は藍(アイ)赤(アカ)黄(キ)スミ(スミ)と言うてました。それぞれの色がちゃんと想像できる表現だったですねぇ。んぢゃ、CMYKのKって黒のKかと思いきや、そうではなくKey Plateの略だということです。わたしゃ恥ずかしながらクロのKだと思っておりました。詳しくはググってみたらわかりますのでそちらでどーぞ。
それでは今日はこのへんで。