色の持つ意味とデザインと。

ブログ書くのをサボってしまっておりました。他にやることあって手が回らなかったという言い訳もありますが、これでも書かないことが気持ち悪いと思うくらいになったんだなぁと一人しみじみしておりました。ぢゃ書けよということで書きます。

NHK大河ドラマ平清盛も23日の放送が最後となります(ってまたその話かっ!)が、もう終ってしまうのかと思うと残念でなりません。熱病に冒されて死ぬのですが、常々書いてる通り第一回の冒頭シーンにどう繋げて終わりとするのか気になります。最初のころ伊東四郎に阿部サダヲ、壇れいが出演していたこともすでに懐かしくなっておりますが、初期の汚いと言われた映像から終盤のお公家さんの世界のきらびやかな映像まで、隅々まで行き届いた細やかな設定が大変興味深いドラマでした。
↓これ初期のころ。これだけ見たら確かに汚い。
汚い清盛
↓これ後期のころ。宮中の場面は艶やかでした。
きれいな清盛
さて、全体のトーンとか色使いが見る側にいろんな感情を抱かせるものですが、普段デザインの仕事をする上で色設定、指定はやはり難しいなぁと何年経っても思います。最初のラフの段階でシックなデザインならこうで、アメリカンポップ調なら原色系を中心に派手にとかあらかた決めて取りかかります。自分なりにこんな色組合せ見本とか作ってあったりしますが、そのレイアウトに入れ込む写真やイラストのトーンやイメージでまた色設定は再考を必要とするもんです。
だもんで、こんなような見本あってもこの通りしておけばOKとは行きません。
色見本
女性の色に対する感覚って時々面白いなと思うことありますが、まぁ自分なんかピンクなんて個人的日常の身の回りにはない。全くないわけです。しかしピンクという色は多くの女性に好まれています。かくも言いながら自分もどこかでピンクに触発されていることはあります。男にとってピンクと言えばピンク映画が思い浮かびます。一気にダメは方向に落ちて行く感じでしょうか…。そんなわけで色が意味するところは古今東西かなり共通するところあります。
例えば黒、Blackは他の色を吸収する性質があるのですが、その性質を知ってか神秘的であると同時に死とか悪とか災いを意味します。意味するというかその前に人間がそう感じたわけですね。ブラックリストなんてよく言ったもんだなぁと。

ざっとそれぞれの色が意味するところを列記してみると、赤=情熱的、アクティブ、黄色=元気、注意、青=さわやか、冷静、紫=高貴、下品…といった感じでなんらかの意味を帯びているわけです。バーゲンセールのチラシとかで大売り出しの文字が赤かったりするのは、購買意欲を掻き立てるためにデザイナーがその色を選んだわけです。
ザ・バーゲン
CDジャケットデザインの時にお師匠さんが言った言葉でよく憶えているのが、『写真一枚しかなければそれで十分ジャケットのデザインは出来る!』というものです。なるほどお師匠さんが手がけたデザインをあれこれ見てみたら、一見派手に見えるジャケットでもメインのイメージのトーンに合わせた色使いで色数が実は多くないということに気づいて、へぇ〜と思ったものでした。その写真(イラスト)を引き立てるうまい色使いがされているわけです。思えばずいぶん色に振り回されていたなぁと思います…。はい。

例えばかつて手がけていたある雑誌のデザインでは表紙全面がイラストでしたが、どーしても自分がデザインしていることを主張しようとしてしまうわけですよ。カラフルなイラストに対して文字に何重もフチドリしてみたり変形させてみたりと、余計なデザインをしてしまう。

デザインはするな!

デザイナーに対してのアドバイスとしてはこれほど受入れるのが難しい言葉もないのかもしれないけど、デザインしてるけどさりげなく、してないくらいに自然と馴染んでいるデザインを目指せというか、なんというか…。

今となっては言わんとするところ少しは理解できてるつもりですが、以前ある経営者の話でこんなのがありました。
『営業マンって自分が出来る営業マンであることを見せたいがために、わざわざ売り込むのが難しいところへ挑んでしまうんですよ。』
職種は違えど自分の仕事にマジメな人ほど陥りやすい、空回り労働とでも言いましょうか、なんかわかります。自分なりの達成感を感じる仕事をしたい!がんばってるんです!よって、どーだオレってぐれいとぉ〜!という微笑ましいお話です。

しかーし、もう一段高い質の仕事というのは、その空回り状態から突き抜けたところにあるということにいつ、気づくのか…。
まだまだ先は長いです。はい。

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